混抄紙が選ばれる理由——廃棄物をブランドのストーリーに変える技術
先日、某ジューススタンドで列に並んでいたときのこと。
店の奥で、果物を搾ったあとの“搾りかす”が大きな容器にどんどん溜まっているのを見かけました。
フルーツや野菜の鮮やかな色も、ほのかな香りもまだ残っているのに、行き先はそのまま廃棄。
そのときふと、「これ、何かに生まれ変わったりしないのかな」と頭をよぎったのです。
そんな疑問に答えてくれたのが、“混抄紙(こんしょうし)”という「紙」でした。
混抄紙とは、紙をつくる際にパルプ以外の素材を混ぜ込んで仕上げる紙のこと。
果物の搾りかす、茶殻、ビールの大麦粕、卵の殻、赤シソの残渣——食品加工の過程で出る廃棄物や副産物を原料の一部として抄き込むことで、新しい紙として生まれ変わります。
本来なら捨てられるはずのものが紙になる。その発想だけで、なんだかワクワクしてきますね!
面白いのは、混ぜる素材によって紙の見た目や機能が変わることです。
果物の搾りかすなら、ほんのり色づいた柔らかな風合いに。
茶殻なら、自然な緑みが生まれるし、紫蘇やコーヒーであれば漉き込まれた素材の風合いをそのまま感じることができます。
同じ「紙」でも、漉き込む素材によってまったく違う表情を見せてくれるのです。
製紙メーカーの方によると、「基本的に混ぜられるものは多い」とのこと。
最近では食品だけでなく、地域の特産品の残渣や企業の製造工程で出る端材を混ぜ込んだ紙も登場しています。
“その土地らしさ”や“その企業らしさ”を紙そのものに宿らせることができるのです。
「紙」という素材の可能性は、まだまだ広がりそうですね!
さらに混抄紙は、環境配慮の文脈だけでなく、ストーリーを伝える素材としても注目されています。
たとえば、自社の製造過程で出た残渣を混ぜた紙でパッケージや販促物をつくれば、
「うちは製造工程で出る廃棄物も無駄にせず、活用しています」
というメッセージを、紙そのもので体現できます。
企業の名刺や封筒、ファイルに使えば、「実はこの紙、○○が混ざっているんですよ」と商談の会話のきっかけにもなるかもしれません。
企業ロゴを印刷するより、素材そのものが語るストーリーの方が印象に残るような気がします。そんな伝え方も素敵ですよね!
混抄紙を手に取ると、表面に小さな粒が見えたり、ほのかに香りが残っていたり、自然素材ならではの“揺らぎ”があります。
その不均一さが、逆に魅力になるのです。
「これは何が混ざっているんだろう?」と、紙そのものに興味が湧いてきます。
ジューススタンドで見たあの搾りかすも、もしかしたら誰かの手元に残り続ける一枚の紙になる未来を創ることができるかもしれません。
そう思うと、日常の中にある“捨てられてしまうもの”を見る目が少し変わります。
あなたの会社の“捨てられてしまうもの”を紙として新たな活用方法を検討してみませんか?
「混抄紙」にご興味ございましたら、是非お気軽にお問合せください。
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by格之進



