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日本一の紙のまち!

日本一の紙の都市ってどこか知っていますか?

紙パルプ業界にいる私たちは、「紙のまち」、と聞くとすぐに愛媛県四国中央市と静岡県富士市が思い浮かびます。
実際に、このふたつのまちが、2強として圧倒的です。
総務省統計局が公表している「パルプ・紙・紙加工品製造業」の製造品出荷額等において、直近の2021年実績まで、四国中央市が18年連続で全国1位、富士市が2位となっています。
この、「パルプ・紙・紙加工品製造業」の製造品出荷額とは、紙やパルプなど、製紙メーカーの出荷額だけではなく、文具や紙器、段ボールなどの紙製品も含まれます。
四国中央市の2021年実績は5108億円、次いで富士市は4947億円、3位の新潟市は1153億円ですから、いかにこの2強が強いかがわかります。
ではなぜ、この2都市が強いのか?

1トンの紙を作るには、100トンの水が必要と言われます。
製紙には水が必要です。そして製紙業が盛んな地域には紙加工業が広がり、発展します。
四国中央市も富士市も特に水が豊富な地域です。
水源が豊富な愛媛県の四国中央市付近では昔からコウゾやミツマタなどを原料とした和紙生産が盛んでした。
富士市は、皆さんご存じの通り、富士山のふもとで、富士山のきれいな雪解け水が豊富です。
水が豊富な地域に製紙メーカーが多く生まれ、そこで多様な紙が生産されることで、紙加工業も盛んになるという流れです。

しかし、水が豊富なのは四国中央市や富士市だけではありません。
日本は元々、自然が豊かなので地下水も豊富です。
だから、日本列島のあらゆる場所で製紙産業が発展しました。
今でも、北は北海道から南は鹿児島まで、多くの地域に製紙メーカーのマシンが稼働しています。

四国中央市や富士市以外でも、日本全国に「紙のまち」は存在しています。
北海道や東北は林業が盛んで、その林業の端材として生まれるウッドチップを原料として製紙産業が発展しています。
和紙をルーツとする地域もあります。
三大和紙と呼ばれる福井県の越前和紙、岐阜県の美濃和紙、高知県の土佐和紙、それぞれの産地では、今も和紙にルーツを持つたくさんの特殊紙メーカーが活動しています。
“日本のへそ”と呼ばれる岐阜県にも、意外と製紙メーカーが多くあり、機械抄和紙と呼ばれる特殊機能紙を生産しています。

最近はほとんどなくなりましたが、数十年前までは都市部にも多くの製紙メーカーがありました。
そもそも、渋沢栄一にルーツを持つ、日本の近代的な印刷用紙の製紙の始まりは今の東京都北区王子から始まっていますし、葛飾区にも産業用紙の工場がありました。
大阪では、数十年前まで、キタの繁華街からほど近い都島区に製紙工場がありました。
製紙の企業城下町が形成される地方都市、歴史的に和紙にルーツを持つ町だけではなく、人口の多い大都市にも、製紙工場は広がっていました。

紙加工業は製紙のまちの周辺に広がることが多く、四国中央市には今でも多くの文具メーカーやお祝い袋などの紙加工業が根付いています。
四国中央市は、紙のまちの一つの顔として、書道の半紙の名産地としても有名です。
それにちなんで、「書道パフォーマンス甲子園」が毎年開催され、盛り上がりを見せています。
富士市でも「富士山紙フェア」が開催されていますし、その他の「紙のまち」でも紙が絡んだイベントが多く開催されています。

最近では、安価な紙製品が海外から輸入されることも多くなりましたが、日本の紙製品加工業界もまだまだ負けていません。
歴史と現代の魅力が詰まった多くの「紙のまち」がこれからも輝き続けること、間違いないですね。
出荷額のランキングには表れない、魅力のある「紙のまち」が日本のいたるところにあるはずです。

私は東海道新幹線から見える、新富士駅周辺の製紙工場の煙突と晴れた日の富士山が重なる光景が大好きです!天気の良い日には神々しく見えます。
みなさんにも、大好きな紙のまちの光景がありますか??

by Q太郎

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