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「紙一重」という言葉の由来は??

先日、この「紙xエコ日記」に投稿された「紙婚式」の記事を楽しく読みました。

記事を読んで初めて「紙婚式」という言葉があることを知り、そんな言葉があるのかと驚きました。同時に、ふと「紙婚式」以外に「紙」を使った言葉があるのでは?!と気になり始めました。

ということで考えてみたのですが、紙芝居、紙おむつ、紙ゴミ、、、など、言葉というより物の名前ばかり浮かんできます。
(皆さんは1番初めに何が浮かびましたか?)

もう少し考えてみたところ、「紙一重」という言葉が浮かんできました。

意味を調べてみると「1枚の紙の厚さほどのきわめてわずかな違い」とのこと!
つまり、1枚の紙=極めて薄いという印象から、「紙一重」という言葉が生まれているんですね。
世の中には紙よりも薄い素材が沢山ありますが、それでも、紙という言葉が選ばれて使われているのは、昔から紙が生活の中で身近な存在として、親しまれているからなのかなと想像し、嬉しく思いました。

ただ、紙と言ってもたくさんの種類がありますので、薄い紙もあれば、厚い紙もあります。

薄い紙の場合は、ティッシュペーパーのように15g/㎡程度、厚みで言うと0.04㎜厚程度の透き通るような紙があります。ティッシュペーパーの場合は、通常薄い紙を二枚重ねで使っています。
製造上の問題で、片面の仕上がりがツルツルで、反対側がザラザラになってしまうので、両面ともツルツル面になるように組み合わせているんです。

逆に、厚い紙の場合はどうでしょうか。
板紙に分類される白板紙などの紙器用板紙は厚くて丈夫な紙で、強度を高め、厚みを出すために、一枚の紙の中に何層もの紙が重ね合わさってできているんです。
中には1㎜厚を超える紙もあるんですよ。600g/㎡程度になります。
紙だからと言って、決してすべてが薄い訳ではありません!(笑)

また、厚みという観点から紹介したいのが「嵩高紙」という製品です。
とても興味深いのですが、製紙メーカーでは、重量を変えることなく、印刷用紙を厚くする技術を開発しており、そのような製品を「嵩高紙」と言います。
紙の密度を下げて、ふんわり仕上げているのです。オーブンで焼いた後のパイ生地のように、紙の層の中の密度が低くなっているので、同じ紙厚でも軽くなっているのです。

紙というと、どうしても重いイメージがあると思います。私は通勤時に本を読むので、数冊鞄に入れて持ち歩いているのですが、とにかく重いです。(笑)
でも、最近、厚い本でも軽くなったなと感じることはありませんか。
上腕の筋肉が付いたからかもしれませんが(笑)、実は紙が進化しているのです!

特に書籍やカタログは、ページ数が多いため、どうしても重くなってしまうという課題がありました。
そこで製紙メーカーが開発したのが、嵩高紙です。
厚みを保ちながらも、重量を軽くすることで、見た目を変えることなく軽量化を実現できます。
この「嵩高紙」、海外ではあまり生産されていません。実は、日本の製紙メーカーの技術が詰まっているのです。

また、紙は重量ベースで売買されますので、同じ厚みでも軽い方が安価で調達することができます。
嵩高紙は、原紙を購入する立場からしても、メリットのある製品なんです。

今回は「紙一重」という言葉の由来から、紙について少し語らせて頂きました。「紙一重」の他にも、紙を使った言葉がありそうですね。
実は、薄っぺらくない、濃厚でエコな紙の世界をまだまだ追求したい今日この頃です!

by だいちゃんまま

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